沖堤防で釣りをするときに必ず必要な釣り道具に、ライフジャケット(救命胴衣)があります。2007年頃くらいまでは、着用していなくても船に乗せてくれる渡船屋さんもありましたが、近年では転落事故の増加などにより、着用を義務化する渡船屋さんが増えてきました。
さらに2018年2月1日に国土交通省より通達があった、”小型船舶に乗船する場合のライフジャケット着用義務”により、「必ず着用!着用しなければ船に乗せないよ!」という渡船屋さんがほとんどです。
「んじゃとりあえず、テキトーに安いライフジャケット買っとくか」となりそうですが、2018年に決まった着用義務のルールでは、国の安全基準に適合したライフジャケットを着用する必要があるのです。
そこでこの記事では、”国の安全基準に適合したライフジャケット”と、”沖堤防に最適なライフジャケット”の2つの基準をもとに、どのようなタイプを選んだらよいか、解説したいと思います。
国の安全基準に適合したライフジャケットは「桜マーク」とタイプで選ぶ
国の安全基準に適合したライフジャケットとは、桜マークが入った製品であることです。さらにその中から「A、D、F、G」の4つのタイプに分類されます。
桜マークとは、さくらの中に「型」の文字が入ったマークです。ライフジャケットのどこかに印字されており、表記がない場合は国の安全基準に適合してないライフジャケットという事になります。
そして、桜マークのあるライフジャケットの中でも「A、D、F、G」の4つのタイプに分類され、それぞれに利用範囲が異なります。
では、渡船を利用して沖堤防へ行く場合、どのタイプが適切なのでしょうか。正解は、「A、D、F、G」すべてOKです。つまり、桜マークさえ入っていれば、渡船および沖堤防に使えるライフジャケットという事になります。
しかし、沖堤防以外でも使用する予定の人は注意が必要です。例えば、ブラックバス釣りに使用するバスボートや、エンジン付きのゴムボートなどは、AタイプやDタイプでなければいけません。FやGタイプは適切ではないのです。
もし、沖堤防以外の釣りやレジャーでも使いたいのであれば、迷わずAタイプを選びましょう。
CE認証取得や桜マークと同等の浮力の製品は大丈夫?
ネットショップや釣具店を見ていると、「CE認証取得」や「桜マーク」と同等の浮力や性能と記載のある製品を見る事があります。
これらの製品ですが、CE認定はEU (欧州連合) 加盟国の基準を満たす製品に付けられる基準適合マークなので、国が違うためまったく関係ありません。また、「桜マーク」と同等かそれ以上の浮力や性能がある製品に関しても、やはり違反になります。
もちろん、性能が高い事は安全性にもつながりますので、決して粗悪品で悪いというわけではありません。国の安全基準に適合したライフジャケットではないというだけです。
渡船屋さんが、わざわざライフジャケットの桜マークをチェックすることはないと思います。しかし、行政からの指導や転落事故が増える事で必ずチェックされるようになる可能性もあります。
事故があった際の責任問題のこともありますので、これから購入する人は必ず「桜マーク」付のライフジャケットを選ぶことをおすすめします。
ライフジャケット義務化について理解を深めておく
2018年2月1日に国土交通省が決めた”小型船舶に乗船する場合のライフジャケット着用義務”についても、簡単に説明しておきます。沖堤防で釣りをする釣り人として、しっかりと理解しておきましょう。
- ライフジャケットの着用義務化は2018年2月から
- 国の安全基準に適合したライフジャケットを着用する必要がある
- 違反すると船長に違反点数2点が付与され、再教育講習を受ける事になる
- 違反が増えると船長に対して最大6ヶ月の免許停止になる
- 上記により、最悪の場合は渡船禁止にもなりかねない
- 違反点が付与されるのは2022年2月1日から
まとめると、国の安全基準に適合したライフジャケットを着用しなかった場合、釣り人ではなく船長に迷惑がかかってしまいます。違反が増えて船長が免停になれば沖堤に渡れなくなりますし、そんな問題ばかり起こしていては、黙認されている沖堤への渡船を、正式にやめてくれ!なんてことにもなりかねません。
当然、私たち釣り人の身の安全も大切ですが、釣り場を守るためにも、ライフジャケット義務化のルールを守るようにしましょう。
沖堤防の釣りにおすすめのライフジャケット
さて。国の安全基準に適合した桜マーク付きのライフジャケットは前提として、沖堤防で使いやすいライフジャケットを紹介したいと思います。
ライフジャケットの種類と特徴
ライフジャケットと言っても、さまざまな種類があります。わかりやすくするために、簡単な表にしました。下記の記事では、ライフジャケットの種類と特徴についてまとめてあります。より詳しく理解したい方は、ぜひ読んでみてください。
ベスト型 | ウエスト(ベルト)型 | 首掛け型 | |
---|---|---|---|
浮力方式 | 浮力体式 | 膨張式 | |
メリット | メンテ不要、安全性が高い | 軽い、邪魔にならない、動きやすい | |
デメリット | 暑い、窮屈で動きにくい | メンテが必要、不具合があると作動しない、浮き袋が破れる | |
価格 | 安い | 高い |
沖堤防の釣りには浮力体式のライフジャケットがおすすめ
一番人気のあるライフジャケットのタイプは、膨張式のウエスト(ベルト)型です。浮き袋が小さく格納されており、入水時に自動または手動で膨らませる事ができます。見た目も良くて邪魔にならず、若い人や女性に人気がありますね。
ただ、安全性の面ではやや欠点があり、自動膨張式は入水時に膨張しない事があったり、テトラや堤防にあるイガイ等にこすれる事で、浮き袋が破れる危険性もあります。その点、浮力体式は発泡素材などの”浮く素材”を着用しているため、ライフジャケットを脱がない限りは必ず浮きます。
また、磯釣りもする人は必ず浮力体式を選びましょう。磯や岩場は、地形的に沖堤防以上に浮き袋が破れやすいです。
なるべく快適に釣りをしたい!という気持ちは誰にでもあるでしょうが、安全性を第一で考えるのであれば、やはり浮力体式のライフジャケットが一番最適だと、私は思います。
桜マークのある浮力体式のライフジャケットを着用して沖堤防で釣りをしよう!
“国の安全基準に適合”と、”沖堤防に最適”の2つの基準を元に、沖堤防の釣りに最適なライフジャケットを紹介しました。
最後にお値段の話をしますが、桜マーク付きのライフジャケットはかなり高いです。浮力体式、膨張式ともに、だいたい1万円前後はします。桜マークがないと3,000円程度でも機能性の高い製品がたくさんありますので、認証マーク1つでなぜここまで高いのか…と個人的には思います。
ちなみに、桜マークつきのライフジャケットでも、安い製品はあります。
大人用ライフジャケット/小型船舶用救命胴衣【舶検査対応・国土交通省承認品】高階/フリーサイズ/TK-30RS/タイプA/TYPEA/オレンジ/津波/水害/国交省認定品/検定付/桜マーク付217
こちらの製品は、桜マーク付きにもかかわらず3,000円程度で購入できます。渡船屋さんで無料レンタルできるライフジャケットも、このタイプが多いですね。
ただ、やはり見た目が悪い事や、ポケットなどもなく機能性が低い事から、人気はありません。好みの問題もありますが、長く使う予定であればちょっとイイモノを購入する方が、愛着も沸いて大切にすると思いますよ。
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