沖堤防での釣りは、一言であらわすならば「過酷」です。陸続きの防波堤や釣り公園と同じ感覚で釣行すると、渡船代が無駄になるだけでなく、体調を崩したり、最悪の場合は命に関わる危険性もあります。
そこでこの記事では、沖堤防の釣りに必要な道具や服装、釣り道具などについて、詳しく解説したいと思います。しっかりと読み込んで必要な道具を揃えれば、過酷な沖堤防でも快適な釣りを楽しむ事ができますよ!
沖堤防の釣りに最適な服装
まずは沖堤防の釣りに最適な服装について解説します。近くにある釣り場だとTシャツにサンダルというスタイルで行く人も多いでしょうが、沖堤防ではNGです。安全性を第一に考えて服装を選びましょう。
ライフジャケットは必ず着用する
沖堤防での釣りは、ライフジャケットの着用が必須です。着用していないと船に乗せてくれませんので、これから長く通う予定であれば、ちょっと良いライフジャケットを1つ購入しておきましょう。
注意点として、沖堤防の釣りで使用できるライフジャケットは、「サクラマーク付き」という条件があります。詳しくは下記の記事で紹介していますので、目を通しておきましょう。
季節を問わず少し厚着を意識する
沖堤防は日陰がないため、予想以上に暑くなる事や、逆に雨風などでとても寒くなることがあります。暑ければ脱げばいいだけですが、寒い場合はどうしようもありません。
なので、気持ち厚着を意識して服装を決めると、沖堤防ではちょうど良かった!という事が良くあります。夏場であってもロングTシャツを持参するなど、ほんの少しでいいので厚着を意識しましょう。
ボトム(ズボン)は、肌が露出しない服を選びます。ハーフパンツだけで膝から下がむき出しの場合、つまづいて怪我をしたり、魚が暴れてザクッと切ってしまう事がたまにあります。なるべく長ズボンを着用しましょう。
靴は滑りにいフェルトスパイクがおすすめ
靴は滑りにくければ基本的にはなんでもOKです。釣り人の中ではフェルトスパイクブーツが一番人気がありますね。サンダルはつまづきやすいのでおすすめしません。
磯靴やスパイクブーツなど底が尖った靴は、渡船屋さんの船にキズがつきますし、沖堤防も傷むのであまりおすすめしません。
沖堤防の釣りに必要な道具(持ち物)
続いて、沖堤防の釣りに必要な、”釣り道具以外の”持ち物を紹介します。沖堤防を快適に過ごすために便利なアイテムばかりなので、必要と感じたらなるべく揃えておきましょう。
タオルは用途別に複数枚用意する
タオルは汗拭き用、手拭き用など、用途別に数枚用意しましょう。釣りのスタイルにもよりますが、サビキ釣りなどの場合、手拭き用タオルは1枚じゃ全然足りません。乾いた予備タオルなども必要になりますので、“気持ち多めに”が大切です。
非常用の簡易トイレや腹痛の薬
沖堤防にはトイレがありません。オシッコであれば目立たないようにすればいいですが、大きい方は貸し切りでもない限り隠しきれません。女性の場合はオシッコでも困りますよね。
そこで、非常用の簡易トイレや腹痛の薬を持参しておくと、最悪の事態をなんとかやり過ごす事ができます。最近の簡易トイレは折り畳み式で、目隠し用のポンチョなどもありますので、男性でも女性でも利用しやすいですよ。
1人用の小型テント
必須アイテムではありませんが、1人用の小型テントがあれば、沖堤防にいてもちょっとした休憩や、トイレをするときは完全に隠れた状態で用を足すことができます。
ただし、大きな荷物で船に乗ることや、テントを張ること自体を禁止している渡船屋さんもあります。事前に確認をとったほうがいいでしょう。
水分補給用の飲み水
沖堤防には自販機や水道がないため、喉が渇いて水分を補給したくなった場合、持参した飲みものだけでやりくりしなければなりません。できれば甘いジュースではなく、水やお茶を持参しましょう。
そして、飲み干してしまった時の事を考えて、気持ち多めに持っていく事をおすすめします。ちなみに私の場合は、1リットルの水と、予備としてクーラーボックス用の氷をペットボトルに入れた飲み水で作っています。
渡船屋さんによっては数時間ごとに迎えがあり、船の中に飲み物を販売している場合もありますので、利用する渡船屋さんに確認しましょう。
帽子や偏光グラス
帽子や偏光グラスも必須というわけではありませんが、直射日光と海面からの照り返しの影響を軽減できるため、なるべく用意しましょう。
直射日光を浴び続けると、体力を大きく奪われますので、沖堤防に限らず釣り場では帽子をかぶった方がいいです。偏光グラスは海面からの照り返しを防ぎ、眩しさを軽減してくれます。
海面のウキの動きやナブラに気づきやすくなるだけでなく、目が疲れにくくなるため長時間の釣行でも体力を温存できます。結果的に釣果が良くなりますので、なるべく用意したい道具ですね。
日焼け止めクリーム
釣りに行く前に塗ってもいいですし、現地で塗ってもいいです。沖堤防は日影がなくてめちゃくちゃ焼けますので、日焼け対策は必須です。
虫よけスプレー
たまに羽虫が大量に発生している事があります。また、釣りエサやアミエビ、魚の死骸などにもハエや虫がよってきますので、虫よけスプレーもあったほうがいいです。せっかくアタリに集中したいのに、目の前をブンブンと飛ばれては困りますからね。
沖堤防の釣りに必要な釣り道具
続いては、沖堤防の釣りに必要な釣り道具を解説します。釣り方は人それぞれなので、基本的な釣り道具以外で必要になるものを、いくつかピックアップしました。
沖堤防の高さに合わせたタモ網
大型の魚を狙う場合、タモ網は必須です。ここで問題となるのが、シャフト(柄)の長さ。沖堤防は基本的に内向きと外向きと狙う事ができ、内向きは3m程度の短いシャフトがあればOKな事が多いです。
しかし、外向きは7mでも届かないような釣り場もあるため、釣行前には実際に行く沖堤防の情報を調べて、何メートルのタモが必要なのかを把握する必要があります。
渡船屋さんに聞いたり、釣果情報を載せているブロガーさんのコメント欄で聞いたりすれば、正確な情報を得られます。どうしてもわからない場合は一度現地で確認をするか、「大は小を兼ねる」理論で、一番長いサイズを用意するといいでしょう。
ちなみに8mでも届かない場合は、落としダモに頼るしかありません。
予備の釣り道具や仕掛け
沖堤防で長く釣りをしていると何度か経験することがあるトラブルの1つに、釣り道具の破損があります。ロッドの穂先が折れたり、リールに巻かれたラインがバックラッシュしたり。また、ウキや仕掛けなどが足りなくなることもあります。
陸続きの釣り場であれば、車に取りに行ったり、近くに釣具屋さんがあれば急いで買いに行ったりできますが、沖堤防の場合はどうすることもできません。
そのためロッドやリールは安いものでいいので予備を一式、仕掛けなどは気持ち多めに持っていくと、予期せぬトラブルがあった際も安心です。
ライト(灯り)
朝イチで沖堤防に渡る場合や、夕方に釣りをする場合、ライトは必須です。夏場の朝は夜明けが早いですが、秋口になると真っ暗な状態から釣りを始める事もあります。夜明け時間と渡船時間を確認して、まだ暗いようであればライトを持参するようにしましょう。
まとめ
以上、沖堤防の釣りに必要な道具や服装について解説しました。ちなみに私は最初、右も左もわからなかったので、何度も通って必要な道具を買いそろえていきました。
現地で仕掛けが足りなくて悔しい思いをしたり、リールが壊れてたった1時間で帰った事もあります。水を飲み干してしまい、倒れそうになったこともありましたので、そういった失敗をしたくない方は、しっかりと読み込んで、必要なものは買いそろえてくださいね。
沖堤防の釣りは過酷ですが、事前にしっかりと準備をすれば、トラブルがあってもある程度快適な釣りを楽しめます。せっかく高い渡船代を払って釣りをするわけですから、最大限楽しめるように準備をしていきましょう!
コメント